一ノ谷の合戦②
さて、義経は300騎の騎兵と山間を駆け抜けることになるのだが、これは言葉で言うほどたやすくはない。馬というものは基本的に平原で走るもの。しかも騎馬戦に慣れた源氏武者でも山間を駆けるのは初めてである。さらにいうと、当時の馬は、あくまで剣や弓のような戦の道具のひとつとして考えられていた。馬に乗りながら矢を射る、馬で駆けながら敵を蹴散らすなどが脅威であった。
しかし、機動力に着想したのは義経が初めて。人間の足で3日かかる進軍を騎兵なら1日でできる。当時は情報伝達も発達していなかったため、早さを駆使すれば相手の虚をつき、戦を有利に進めることができる。そういう意味では義経の作戦は成功すれば少が多を破る画期的なものになる。
ある地点まで来ると、義経は副将に300騎のほとんどを託し、自分はさらに精鋭を選抜して30騎を率い、敵本営である一ノ谷城付近を目指した。そこは副将と別れた場所よりさらに険しい山間地帯。そこを駆け抜け、途中で地元の猟師を道案内にして、やがて一ノ谷城の上に到達するのである。
しかしそこは急角度の急斜面。常識で言えば駆けくだるなど自殺行為。すると義経は道案内の猟師に聞く。
「ここを何か動物が駆けるか?」
「ええ、鹿が通っています」
すると彼はこう叫んだ。
「馬も四足、鹿も四足、違うと言えば尾の長さと蹄の形のみ、恐れるな!!」
仲間を鼓舞した義経は、自ら先頭を切って急斜面を駆けくだった。これが「鵯越の逆落とし」である。
敵陣本営に降り立った30騎は矢を射て城に火を放ち、平家の戦意を完全に砕いた。これにより絶対的有利と言われて平家軍は海に出て撤退したのである。
―この合戦、歴史的価値もさることながら、現在の企業経営や団体運営にも応用できるのではないか?
例えば、売り上げを伸ばす、参加者を増やす、そのために労力をとにかく増やす!・・・というのも手だが、チーム全体の人材、資力、時間が少ないときもある。しかし、プランニングの段階で“急所”を見つけ、そこに力を惜しみなく“集中砲火”の如く注ぎ込めば少ないパワーでも大きな成果を出すことができる。
一ノ谷の合戦を読み返すたびに、いつもそう思うのである。
| 固定リンク


コメント
なるほど!
数じゃないんですね!わかりやすいです。数が少ないと不利というか、何にもできないような、そんな気持ちになることがありましたからね。少なくてもそこにいてくれることが有り難いんだなあ。
常に神様と波長を合わせ、神様の無限の知恵をいただき、互いにアイディアを出しながら運動をすすめていけば、数が少ないとか多いとかは全く関係のないことになりますね!
がぜんやる気出ましたよ!
感謝!
投稿: きのこ | 2008年11月24日 (月) 17時47分
きのこさん、いつもコメントありがとう!
地方の青年会は仲間が少ないから大変なところもあると思いますが、やっぱり神様と波長を合わせてアイディアをいただくのが重要ですよね。
源義経はこの合戦のときは20代後半(つまり、今の僕たちと同じくらい)でしたが、彼の活躍は源氏武者から見ると「まるで神のようだ」とまで思われていたそうです。
僕たちは義経の戦術センスを平和のために応用していきましょう。
投稿: フォーマルハウト | 2008年11月24日 (月) 18時20分
そうそう、義経は作戦を立てる際に、地元の人間に地理を聞いたり偵察部隊を派遣して戦場周辺をくまなく調査させたそうです。
見えないところの下準備があってこその成功だったのでしょうね。
投稿: フォーマルハウト | 2008年11月24日 (月) 18時31分
つまり!単青が大事ってことでしょうかね!
投稿: きのこ | 2008年11月24日 (月) 19時55分
そうですね、単青も大事、神想観も中心帰一も大事。日々の積み重ねで「ここが大切」と見抜く目を養っていきましょう☆
投稿: フォーマルハウト | 2008年11月27日 (木) 23時22分
拝!
今から教区委員会に向かいます。
会議も大事!
大事なことだらけ!
結局、無駄なことは無いんですなあ。
有り難い世界です。
投稿: きのこ | 2008年11月28日 (金) 18時47分